総再生回数
1,573万回
YouTube登録者数
7,120人
成果
応募者10名以上・新卒6名
株式会社 丸惣佐藤組
「喧嘩」ではなく「技術と教育」を映す。創業70年の型枠工事会社が、YouTubeで1,573万回視聴を獲得するまで。
01 PROJECT OVERVIEW
北海道札幌市に拠点を置く株式会社丸惣佐藤組は、1954年創業の型枠工事会社です。
型枠大工とは、建物の柱や壁などをつくる際に、コンクリートを流し込むための型枠を組み立てる職人のこと。建物の骨格をつくる重要な工程を担っています。
70年以上にわたり培われてきた職人の技術と、その技術を次の世代へと受け継ぐ人々。
そんな丸惣佐藤組の魅力を、より多くの人へ届けるためにスタートしたのが、YouTubeチャンネル「丸惣物語」です。
asirは2024年6月より、同チャンネルの運用を開始。職人の技術や日常、教育の現場を継続的に発信してきました。
2026年9月22日時点で、公開動画数は251本、チャンネル登録者数は7,120人、累計視聴回数は1,573万回を突破しています。
さらに、採用応募数は10名以上となり、2026年には高卒新卒4名の採用や女性職人の採用も決定しました。
しかし、今回の取り組みで重要なのは、単に再生回数を伸ばすことではありません。
視聴される動画をつくりながら、求職者に企業の実態を正しく伝え、入社後のミスマッチを減らす。
本記事では、その実現に向けてasirがどのような戦略を立て、制作方針を変化させてきたのかを紹介します。
02|CHALLENGE
丸惣佐藤組がYouTubeを始めた背景には、職人の採用難易度が高まり、人材不足が深刻化しているという課題がありました。
型枠大工は、専門的な技術を必要とする仕事です。
しかし、建設業に馴染みのない人にとっては、実際にどのような作業を行うのか、どのような人々が働いているのかを知る機会が限られています。
求人票で仕事内容や待遇を説明することはできても、職人の仕事の面白さや、先輩から技術を学ぶ日々の様子まで伝えることは簡単ではありません。
そこでasirは、型枠大工という仕事そのものへの関心を生み出し、さらに丸惣佐藤組という企業への理解を深めてもらうための情報発信を考えました。
単発の企業紹介動画ではなく、職人たちの日常を継続的に届けるYouTubeチャンネルを運用する。
そうすることで、求職者との接点を増やし、会社を知ってもらう機会をつくることを目指しました。
03|STRATEGY
チャンネルの戦略設計にあたり、asirが着目したのは3つのポイントです。
型枠大工の仕事には、普段の生活では目にする機会が少ない専門的な技術が数多くあります。
熟練した職人の作業や、建物がつくられていく過程には、建設業界で働く人だけでなく、ものづくりに関心のある人々にも届けられる可能性があると考えました。
そこで、チャンネルでは職人の技術と実際の作業風景をコンテンツの中心に据えました。
型枠大工という専門的な仕事の面白さを、映像を通じて伝えることを目指しています。
職人として働くことを検討している求職者にとって、仕事内容だけでなく、誰と働き、どのように技術を身につけていくのかも重要な判断材料です。
そこで、職人が作業する姿に加えて、上司や先輩がどのように指導し、職人同士が日々どのように接しているのかを伝えることを意識しました。
技術への関心をきっかけに動画を見た人が、そこで働く人々の人柄に触れ、丸惣佐藤組という会社にも興味を持つ。
仕事そのものの魅力と、企業としての魅力をつなげることが、今回の戦略における重要な考え方でした。
チャンネルの立ち上げにあたり、asirは、型枠大工を専門とするYouTubeチャンネルの中に、成長している事例がまだ少ないことに着目しました。
建設業という大きなテーマを幅広く取り扱うのではなく、型枠大工という専門領域を軸に据える。
丸惣佐藤組が長年培ってきた技術や、実際の職人たちが出演することによって、その会社ならではのコンテンツを制作できると考えました。
専門性を明確にしながら、職人の技術・人柄・教育の様子を継続的に届ける方針を立てました。
04|CREATIVE DIRECTION
「丸惣物語」の制作で、asirが大切にしてきたことがあります。
それは、視聴者の関心を引くために、意図的な喧嘩や対立をコンテンツの中心にしないことです。
YouTubeでは、出演者同士の対立や緊張感を強調することで、視聴者の興味を引く企画も考えられます。
しかし、丸惣佐藤組には、70年以上の歴史の中で培ってきた職人の技術と、次の世代へ技術を受け継ぐ教育の現場がありました。
だからこそ、私たちは、その姿をそのまま映すことを選びました。
職人が技術を教える姿。
現場で真剣に仕事に向き合う姿。
先輩と後輩が交わす自然な会話。
その日常には、丸惣佐藤組だからこそ伝えられる魅力があります。
YouTubeで視聴者の関心を獲得することと、企業の魅力を正しく伝えること。
この2つを両立するために、職人の技術と教育をコンテンツの軸に据えています。
05|PRODUCTION PROCESS
今回のチャンネルは、asirだけで成立するものではありません。
実際の現場で働く職人たちが出演し、日々の仕事を見せてくれることで、初めてコンテンツが生まれます。
しかし、チャンネルを始めた当初は、撮影への出演に抵抗を感じる職人も少なくありませんでした。
「恥ずかしいから、出たくない」
普段は現場で仕事をしている職人にとって、カメラの前に立つことは、決して当たり前のことではありません。
そんな職人たちに、自ら出演を呼びかけてくれたのが、大久保社長でした。
会社の採用課題を解決するために、YouTubeを通じて職人の魅力を発信していきたい。
その社長の思いに応え、撮影に協力してくれる職人たちが次第に増えていきました。
大久保社長は、チャンネル開設から2年以上が経過した現在も、撮影現場に同行してくれています。
その継続的な協力が、職人たちの日常を撮影し、チャンネルを運用していくうえで大きな支えとなっています。
企業の魅力を伝えるためには、制作会社の企画力や撮影技術だけではなく、そこで働く人々の理解と協力が欠かせません。
「丸惣物語」は、丸惣佐藤組の皆様とasirが、共に育ててきたチャンネルです。
06|STRATEGY UPDATE
「丸惣物語」は、運用開始当初から順調に視聴を獲得していました。
しかし、YouTubeを通じて仕事や会社の魅力を発信するなかで、新たな課題が見えてきました。
それは、入社後のミスマッチです。
職人の技術や人柄を伝えることができても、実際の仕事には、動画で紹介してきた魅力だけでなく、大変な部分も存在します。
仕事の良い面だけを見て入社した場合、実際の現場との間に認識の違いが生まれる可能性があります。
そこでasirは、職人の技術や会社の魅力を発信するだけでなく、仕事の大変さについても伝えていくことを考えました。
その取り組みの一つが、雨の日の建設現場での撮影です。
雨の中で作業する現場を映すことは、求職者にとって、入社後の仕事をより具体的に想像するための情報になります。
仕事の楽しさも、大変さも伝える。
その両方を知ったうえで、丸惣佐藤組で働きたいと感じてもらうことが、採用を目的としたYouTube運用では重要だと考えています。
今回の方針変更は、単に動画の内容を変えるものではありません。
再生回数を増やすことだけでなく、求職者が企業の実態を理解できる情報を届けることへと、コンテンツの役割を広げる取り組みでした。
07|RESULT
2024年6月に運用を開始した「丸惣物語」は、2026年9月22日時点で累計1,573万回以上の視聴を獲得しました。
公開動画数は251本、チャンネル登録者数は7,120人に達しています。
型枠大工という専門的な仕事をテーマに、職人の技術や教育、日々の仕事を継続的に発信してきた結果、多くの人に動画を届けることができました。
また、採用面では10名以上の応募があり、2026年には高卒新卒4名の採用と女性職人の採用も決定しました。
さらに、2026年3月22日には、テレビ朝日系の番組「グッド!モーニング」の「Good!いちおし」で丸惣佐藤組が紹介されました。
番組では、職人の収入や働き方に焦点を当てた特集の中で、丸惣佐藤組の取り組みが取り上げられています。
累計視聴回数 | 15,738,531回 |
公開動画数 | 251本 |
チャンネル登録者数 | 7,120人 |
採用応募数 | 10名以上 |
2026年の高卒新卒採用 | 4名 |
女性職人の採用 | 決定 |
全国放送のテレビ番組 | 2026年3月22日紹介 |
※採用応募数・採用人数は口頭での提供情報に基づきます。テレビ出演がYouTube経由というのはテレビ局からの口頭での申し伝えによるものです。また、TikTokやインスタグラムのフォロワーについては別途登録頂いており、上記の数値はYouTubeのみの数値になります。
今回のプロジェクトでは、丸惣佐藤組が長年培ってきた技術と教育の現場を、YouTubeを通じて発信してきました。
その過程で私たちが大切にしてきたのは、視聴されるために企業の姿を変えるのではなく、実際に働く職人たちの魅力を、視聴者に伝わる形で届けることです。
そして、採用という目的に向き合うなかで、魅力だけでなく、仕事の大変さも伝える必要があると考えるようになりました。
企業の情報発信において重要なのは、良いところだけを見せることではありません。
その企業がどのような仕事をしていて、どのような人々が働き、どのような考え方で日々の仕事に向き合っているのか。
そうした実態を伝えることが、企業と求職者の相互理解につながっていくと考えています。
asirはこれからも、企業にすでに存在する魅力を発見し、映像とマーケティングの力で社会へ届けていきます。
丸惣物語 YouTube
丸惣物語 Instagram
丸惣物語 TikTok
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